品種・苗のご紹介

2020年2月 原種の株姿をご紹介 第二弾 [長尺苗]

2020年2月 原種の株姿をご紹介 第二弾 [長尺苗]

姫野ばら園八ヶ岳農場です。

前回は原種のご紹介でしたが、当園では原種の扱いが多くございますので、引き続き「原種」のご紹介です。

各品種の詳細は、それぞれ個別のご紹介ページにございます。
株姿の写真は、「2020年2月5日撮影」のものになります。

以下の品種以外にも、本年は良好な長尺苗で在庫がございますので、お気軽にお問い合わせください。

つる性ばらは、なるべくお写真の通り枝の長い状態のままお送りしております。

ロサ マレッティー – Rosa marretii

日本では「樺太いばら(からふといばら)」の名前で知られた原種で、名前の通り北国に自生地があります。「ロサ ダヴィーリカ アルペストリ(Rosa Davurica Alpestris)」の名前で販売されていることもあります。当園がある長野県の高地にも少し自生があるようです。原種にはよくあることですが、形質が一様ではなく自生地により性質は異なるようで、当園のものは葉や秋の実も長楕円になります。比較的早咲きで、特に枝葉の情緒に優れ、秋の紅葉も美しい。原種にありがちな枝の扱いにくさもなく、樹高は比較的コンパクトで一般家庭でも育てやすい品種です。病害被害が少ないのも嬉しい特徴。

商品ページ(ロサ マレッティー)

ロサ マレッティーの株姿
▲ロサ マレッティー

ロサ シナモメア プレナ – Rosa cinnamomea plena

別名「シナモンローズ」と呼ばれる「ロサ シナモメア」、その八重咲き種(プレナ)と考えられている品種です。ただ、もとのシナモメアとは少し性質が異なるようです。「シナモンローズ」の由来となった赤褐色の枝は顕在ですが、枝の伸びは少し穏やかになりこちらのほうが小低木といった感じです。八重咲きとなったため実は付けなくなりましたが、花付きに優れ、春には株一杯に花が見られます。病害虫の被害も少なく、極端に大きくならないので庭木のひとつとして面白い演出ができる存在です。

商品ページ(ロサ シナモメア プレナ)

ロサ シナモメア プレナの株姿
▲ロサ シナモメア プレナ

ロサ ムリガニー – Rosa mulliganii

いくつかある「匍匐性」原種のひとつです。日本の野ばらに似た白一重の大房咲きですが、枝の伸長力はすさまじく、水平に6~10m近く伸びていきます。花付きは大変良く、満開時の景観は白い花の絨毯のようで素晴らしいものです。秋には赤い実も付けます。トゲはありますが、枝の自由度は高く、長いフェンスや壁面など、広さのあるところでしたら抜群の植栽効果を発揮します。長くなりすぎた場合は、「花後」に株元付近まで剪定してシュートの発生位置を下げるとよいでしょう。

商品ページ(ロサ ムリガニー)

ロサ ムリガニーの株姿
▲ロサ ムリガニー

ロサ モエシー ヒリエリ – Rosa moyesii hillieri

「ロサ モエシー」と「ロサ ウィルモッティアエ」の交配種と考えられています。全体的にロサ モエシーとよく似ていますが、さらに花色が濃く、深みのある黒赤で非常に美しい。葉も小さめ。枝の伸び方も同様で、主幹となる枝がいくつか散開状に旺盛に伸び、脇からでる小枝に開花するため、壁面など広い場所でないと扱いが難しいですが、明るい赤の原種は大変珍しいので、お庭の差し色として活躍できます。

商品ページ(ロサ モエシー ヒリエリ)

ロサ モエシー ヒリエリの株姿
▲ロサ モエシー ヒリエリ

ロサ サンクタ – Rosa sancta

「ロサ リカルディ(Rosa Richardii)」という別名もあります。シルクのように上品なピンクの一重咲き花。原種の中でも大きめの花で、中心の黄色いシベとの対比も美しい。一方で枝は細く繊細、緑色の枝葉の中にある赤いトゲが心地よく目に映り、独特の風情があります。枝は匍匐気味に伸びるため、石垣などにも適しています。古くからあるばらのようですが、現代でも多様な活躍が期待できる品種です。

商品ページ(ロサ サンクタ)

ロサ サンクタの株姿
▲ロサ サンクタ

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