現在、ばらという植物は「交配」という技術により多くの種類が作出されています。
その数は数十万種とも言われているほど膨大で、その姿形も様々あります。
これらばらたちの多くは、人の手によって作出されました。人々の「こんな花があったらいいな」という願望を形にしたものがばらなのです。そこには人々の思いや情熱、ストーリーがあります。
当園はばらの歴史にも注目して、歴史的文化遺産としてばらの保存にも尽力しています。これら貴重な品種にも多くの「物語り」が宿っています。ばらそのものの魅力も大切ですが、どのような経緯でその品種が誕生したのか、そんなことも一緒に考えているとさらにばらの魅力が分かってくるかと思います。
そんなばらの「物語り」を少しずつ紐解いてみましょう。
目次
戦前を代表する黄色ばらの名花 ミセス PS デュポン 戦前を代表する黄色ばらの名花です。初の鮮明な四季咲き黄色ばらであり、フランスの偉大な育種家シャルル・マルラン氏が初めてバガテル金賞を受賞した記念すべき品種でもあります。 ● コラム ページを見る |
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剣弁高芯の花形を確立 オフェリア ハイブリッドティー種で初めて「剣弁高芯咲き」の花型を確立した歴史的品種です。この品種によって現在私たちが目にするような、芯が高くて花弁が渦巻く、優雅なスタイルが確立されたと言われています。 ● コラム ページを見る |
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初めてビロード調の深紅色を体現 クリムソン グローリー 深みのある黒赤で、ビロードタッチの花弁を体現した、はじめての品種といわれています。交配親としても盛んに利用され、その子孫はHT種だけでなくフロリバンダ種やつるばらにまで広く及んでいます。 ● コラム ページを見る |