ばら苗を選ぶ

当ばら農場では約30系統、1000品種以上の苗木を「鉢仕立て」にて生産致しております。目的の品種の系統がおわかりの方は、系統のバナーをクリックしますと、系統ごとの取り扱い品種の一覧、解説ページへお進みいただけます。

品種名による検索も可能です。うまく検索できない場合は品種名の一部のみで、再度検索してみて下さい。

系統から選ぶ – ばらの分類と系統について

ばらは原種の数が多く交配の歴史も古いため、登録されているだけでも4万種以上の品種が存在します。しかし、園芸種のもととなった原種は意外に少なく、10種程度に集約されていきます。これらの血筋をもとに、たくさんあるばらの園芸種たちもいずれかのグループ=系統に分類され、系統名から品種の特徴をおおまかに判断できます。

ご自分の希望に見合ったばらを選び出すためにも、系統に関する知識を得ておくことは大変有効と思われます。

系統の数はとても多いので、まずは大きく4つに分類しました。それぞれのページで各系統についてご紹介いたします。

原種・原種系交雑種

ばらの自生種である「原種」と、その交配種たちです。ばらは北半球にのみ自生しており、その数は約150 ~ 200種といわれています。これら自生していたばら達を「原種」と呼んでいます。この原種からばらの歴史は始まっていきます。これら自生していたばらの交雑種たちが「原種系交雑種」で、それぞれ親となった原種の影響を強く受けています。

ばら苗を選ぶ(原種)
品種名:ロサ・ムルティフローラ

オールドローズ

「オールドローズ」とは、古くからある歴史的な品種群を指します。当園では、ガリカローズを始めとする古代から栽培されていた品種、および18世紀から20世紀初頭にかけて確立されたつる性の品種群をおおまかにオールドローズとして区分しています。歴史的価値だけでなく、庭園素材として優秀な品種がたくさんあり、大変魅力的な品種たちです。

オールドローズ(デュシェスドモンテベロー)
品種名:デュシェス・ド・モンテベロー

典型的なつるばら

つるばらと聞いてイメージされる典型的な品種群です。「クライミング」「ランブラー」「シュラブ」の三系統が属します。いずれも伸長力が強い品種が多く、特に「ランブラー」ローズは壁一面を覆うことも可能です。広いお庭があれば、ぜひ1本は植栽したい品種たちです。交配も進んできており、花色や枝葉など多種多様な性質を持っています。

典型的なつるばら(ピエールドロンサール)
品種名:ピエール・ド・ロンサール

四季咲き木立ばら

名前の通り「四季咲き性」を示す「木立状」の品種群です。自立型でつる性種よりコンパクトに収まることが特徴です。気温があれば安定して開花が見られます。四季咲きの祖となった品種から交配が盛んに行われ、数え切れないほどの品種があります。性質も千差万別で大変バラエティーに富んでいます。お庭を常に彩りたい時に活躍します。当園ではばらの歴史にも視点を当てて、古花を中心に扱っております。

四季咲き木立ばら(ブルームーン)
品種名:ブルー・ムーン

品種選択のすすめ – 当園おすすめの品種

当園は歴史的品種の保存にも努めておりますが、庭造りの素材として優れた品種も多く取り扱っております。

しかし、数が多すぎて良くわからないといったお問い合わせも多く頂きます。

そこで、「ばらを初めて育ててみたい」「つる性のばらを初めて誘引してみたい」といったお客様に、まずは触れていただきたい、扱いやすくて失敗の少ないおすすめの品種をご紹介いたします。

それぞれ、大まかな用途別にお勧め品種たちをご紹介します。

小型のアーチやフェンス、ガゼボ等にあまり急激に伸びないつるばらを誘引したい場合は「オールドローズ」、もっと大型のアーチやパーゴラ、壁面など広いスペースを覆いたいほど伸ばしたい場合は「典型的なつるばら」、春から初冬まで足元を常に彩りたいという場合は「四季咲き木立ばら」を選択して下さい。