ばら用語集 た行

ばらを管理する上で、頻出する単語・用語について解説します。

あかさたなはまやらわ

用語集 – タ行

台木(だいぎ)

増殖させたい品種の台となる樹のことです。接ぎ木をする場合は、この台木が必要となります。日本では台木として「野ばら(ロサ・ムルティフローラ)」、ヨーロッパでは「ロサ・カニナ」「ロサ・ラクサ」が一般的に利用されています。

当園はすべて「野ばら台木」の「接ぎ木」にて生産しております。

台芽(だいめ)

接ぎ木をした品種の芽ではなく、台木から出た芽のことです。日本の場合、台芽は野ばらの芽になります。台芽を放置していると、台芽の勢いに接ぎ木した本来の品種が負け、枯死してしまいます。そうなる前に台芽を除去する作業を「台芽かき」と呼びます。

ダブルセンター (芯割れ)

通常ばらの花は、1つの中心部を持ち花弁が巻かれるような形をしていますが、何らかの原因により中心部が乱れ渦の中心が2つに分かれてしまったものを言います。ダブルセンターが発生する大きな要因は開花時における「肥料過多」であることが多いため、発生した場合は肥料の量や与える時期を調整する必要があります。

長尺苗(ちょうじゃくなえ)

つるばらのうち、枝が長い状態で販売される鉢苗の形態です。品種によって伸び方には差異があるので、「どれくらい伸びていれば長尺」という基準はなく便宜上の呼び方です。通常二年苗以降の苗がこれに該当し、多くの品種で今年~来年度の開花が見込め、即戦力として風景を作り出すことができます。

当園では長尺苗の場合、なるべく枝先も残したままお送りしております。

頂芽優勢(ちょうがゆうせい)

ばらを含む多くの植物は、その株の一番上にある芽に養分が集中する性質があり、これを「頂芽優勢」といいます。途中の脇芽よりも頂点部分の芽「頂芽」の成長が優先されます。

特につるばらの場合、枝先を軽く剪定した後、誘引をして枝を水平にさせることで頂芽優勢が崩れ、水平部分で多くの頂芽を作り出すことができ、より花数を増やすことができます。逆に、頂芽優勢を崩さないと開花が十分に得られない品種もあります。(例:「コンスタンス スプライ」「つるブルームーン」など)

つるばら

つるとして枝を伸ばす性質を持ったばら、四季咲き木立ばら以外のばらの総称です。「クライミングローズ」に代表されますが、「原種」や「オールドローズ類」も含まれます。「原種」や「原種系交雑種」などの多くはつる性で一季咲きがほとんどのため、ばらは本来つるばらであったと考えられます。

「四季咲き木立ばら」と比較した時、枝の伸び方、樹形、開花の仕方などに大きな違いがあるため、当園では「つるばら」に対して「四季咲き」の表記はしておりません。つるばらの返り咲きは、四季咲き木立ほど安定しておらず、根本的性質も異なっています。(例外的に、四季咲きの品種の中で「つるばら」の様に利用可能なものがありますが、その場合は品種解説ページにて特筆しております。)

摘蕾(てきらい)

「ピンチ」とも呼ばれます。蕾が小さいうちにその蕾を摘み除去することです。新苗のように株全体が若く枝の充実が不十分な苗、あるいは元気が無くなってしまった苗に対して行い、枝の充実を図ります。開花することで枝の成長が阻害され、ばらも体力を使うため、それを事前に阻止するための管理方法です。

また、コンテストなどにおいて1つの花に栄養を集中させる場合にも摘蕾を行います。

四季咲き木立ばらにおいては、「シュート ピンチ」というシュート(新梢)に対して摘蕾を行う場合があり、枝がほうき状になってしまうことを防ぐために実施します。特にベイサルシュートは必ずほうき状に蕾を付け枝の成長を止めてしまうため、摘蕾が推奨されています。一番花の後、9月中旬くらいまでシュートピンチを続け、10月以降は枝の充実のためにも開花させると良いかと思います。(※「シュート ピンチ」が必要な系統、不要な系統がありますのでご注意ください。つる性ばらでは基本的に不要です。)

照り葉(てりは)

葉の表がワックスをかけたように光沢がありつやつやしたもの言います。ハイブリッドティーローズで典型的な照り葉を持った品種は「ピース」で、親の「マーガレット マグレディー」からその形質が受け継がれたようです。その他、ウクライアナ・ランブラーと呼ばれる「テリハノイバラ (旧:ロサ・ウクライアナ / 現:ロサ・ルキアエ)」由来の光沢葉を持つつるばらもあります。アルベリック バルビエなどが代表的な品種で、テリハノイバラ由来の耐病性も持ち合わせています。