シュートピンチ

シュートピンチ

つるばらや原種ばらのシュートは翌年の開花のために大切に伸ばしておくことが基本でシュートピンチは必要ありませんが、四季咲き木立ばらの場合は対応が異なります。ハイブリッド・ティー種をはじめとする四季咲き木立性ばらの太いシュート、特に株元付近より発生するシュートをベイサルシュートと呼び、これらは放置すると必ずほうき状に蕾をつけ、枝の成長を止めてしまいます。

ほうき状になってしまった苗
▲ほうき状に蕾をつけてしまった枝

もちろんほうき状になって花が咲いたからといって枯れるわけではありませんし、ばら公園などでは少しでも多くの開花を得るために、あえて咲かせている場合もあります。

しかし一般的な栽培では、シュートは来年以降の有望な開花枝であるため、蕾が小さい内にピンチ(枝先をつまむこと)をかけ、枝の成長を止めないようにします。

シュートピンチのやり方

シュートピンチ

蕾はつまめる大きさのときにピンチ

蕾はつまめる大きさのときにつまむことが理想となります。
蕾に栄養が行く前につまむことで、枝の成長が促進され、より充実した開花枝とすることができます。

枝が柔らかいうちに行なうことがポイントです。柔らかい枝は芽吹きが非常に早く、次の枝が容易に発生して次の成長段階へ向かうことができます。また、枝の太さは元の枝と同等のものが得られ、秋に向けて充実した枝を作ることができます。

これより蕾が大きくなってしまい、指のみではピンチが難しくなった場合は、鋏を使い葉をひとつ付けて切ることで対処できます。

ほうき状になってしまった場合

指先でつまめる柔らかさのうちに行うのが理想ですが、もしほうき状になってしまった場合は写真を参考に、Y字型になるようにカットしておきます。

真ん中の太い枝で分岐したところを切る
真ん中の太い枝で分岐したところを切った後
脇の細い枝を、数枚葉をつけて切る
切った後
もう片方も同様に切る
切った後

一般平地での場合ですが、9月中旬くらいまでシュートピンチをつづけ、10月以降は枝の充実のためにも開花させると良いかと思います。

シュートピンチは主にハイブリッド・ティ種、フロリバンダ種、大輪のティローズなど太いベイサルシュートを発生させる品種に有効な管理方法であり、もともと花房の大きいポリアンサローズやミニチュアローズでは不要です。
ただミニチュア種でも大型の品種は太いベイサルシュートを発生させることがあるため、そのときはシュートピンチも有効であると思われます。

代表 – 姫野 由紀 著