コラムページ

コラムページ_トップ画像

ばらの育て方

ばら苗の植え付け方やシュート処理などのお手入れの他、肥料の与え方、病気の防除、庭造り素材の活用方法などのコラムを執筆したしました。日常のお手入れやばらの活かし方の参考になりましたら幸いです。

ばらの歴史を辿って – 名花物語り

現在、ばらという植物は「交配」という技術により多くの種類が作出されています。その数は数十万種とも言われているほど膨大で、その姿形も様々あります。これらばらたちの多くは、人の手によって作出されました。人々の「こんな花があったらいいな」という願望を形にしたものがばらなのです。そこには人々の思いや情熱、ストーリーがあります。

当園はばらの歴史にも注目して、歴史的文化遺産としてばらの保存にも尽力しています。これら貴重な品種にも多くの「物語り」が宿っています。ばらそのものの魅力も大切ですが、どのような経緯でその品種が誕生したのか、そんなことも一緒に考えているとさらにばらの魅力が分かってくるかと思います。そんなばらの「物語り」を少しずつ紐解いてみましょう。

つるばらと四季咲き木立ばらの性質の違い

ばら(薔薇)の成長形態は、大別すると「つる(蔓)」と「四季咲き木立」の2つに分けられます。

近年では春以降も繰り返し開花するつる性ばらも存在するようになり、つる性ばらと四季咲き木立ばらの境界が曖昧になってきていますが、それでもこの2つの成長形態には明確な違いが存在します。

特にお庭への活用を考えるときには、この2つの性質の違いを知っておかないと、思っていたような成長や開花をしないために折角のお庭に違和感を生んでしまったり、また管理面においても余計な労力を必要としてしまいます。

枝の伸び方、しなやかさ、開花位置や季節特性など多くの面で異なっています。剪定や誘引の作業も、それぞれの成長特性に合わせて行なう必要があり、また基準となるものも異なります。ここを勘違いしてしまうと、折角の風景が不自然になりやすく効果的な演出が難しくなります。

そこで、「つる性ばら」と「四季咲き木立性ばら」の性質の違いと種類について、それぞれ記事にいたしました。特に冬の剪定・誘引作業について、どのように枝を使えばよいのか、どの部分の枝を切り、どのように整理すればよいのか。その基準がより明確になり、管理の手間や悩みも少なくなるでしょう。

ばらを育て、お庭を彩るときに最も参考となる指標のひとつが「つる性」なのか「四季咲き木立性」なのか、ともいえます。この機会にぜひ覚えておきましょう。

四季咲きばらの種類 – 年中咲くばらの性質と系統

「四季咲き木立性ばら」の最大の特徴は、一定の気温があれば年間を通して必ず開花する性質を持っていることです。開花することにより枝の伸張はその都度ストップするため、枝の伸びが遅くなり木立状になります。枝の充実と開花のバランスをとるため、摘蕾や剪定作業が必要になります。

つるばらの種類 – つる状に伸びるばらの性質と系統

「つる性ばら」は、開花の頻度が年に一度、または不定期になるために枝が伸張する特徴があります。開花は主に枝先を中心にして起こるため、この枝先を如何にして上手に扱うかがポイントとなります。このため、枝の剪定は最低限に留めることが多く、枝の伸び方やしなやかさなどを重点的に考えます。

サカタのタネ 園芸通信「バラに歴史あり」原文コラム

サカタのタネ様「園芸通信」誌上にて、「バラに歴史あり」の標題で2013年1月号から12月号までの1年間、連載を受け持たせていただきました。そしてこのたびサカタのタネ様のご快諾により、当方のサイト上での掲載が可能となりました。

誌面では文字数の制限があるため適宜編集していただきましたが、サイト上では文字数の制限を受けないため、この機会をお借りし原文もしくは一部加筆訂正した文章にて、掲載させていただきます。